「こちらこそよろしくお願いいたします、……エリーヌ様」
ちょっと呼びにくそうにするアガットにエリーヌは微笑み返した。
支度をすべて終え、アガットが下がる。いよいよひとりになったエリーヌはソファに腰を下ろした。座り心地の良さを堪能する余裕はない。
ほどなくしてドアがノックされた。
「私だ」
エリーヌは薄紫のナイトドレスの裾を揺らしながらドアのもとに急いだ。
「ただいま開けます」
ひと言断り、俯き加減でドアを開ける。
彼の足元から徐々に目線を上げていくと、エリーヌよりも濃い紫色の夜着をまとった美しい姿のリオネルに鼓動が乱れた。昼の婚礼の儀では凛々しさが際立っていたが、今の彼が纏うのは溢れるほどの色香。薄明かりの夜だからそう見せるのか、それともこれから訪れる初夜という状況のせいなのか。
一瞬だけ目が合ったが、直視できずにすぐに逸らしたエリーヌは、リオネルが戸惑い気味に息を飲んだことには気づかなかった。
ちょっと呼びにくそうにするアガットにエリーヌは微笑み返した。
支度をすべて終え、アガットが下がる。いよいよひとりになったエリーヌはソファに腰を下ろした。座り心地の良さを堪能する余裕はない。
ほどなくしてドアがノックされた。
「私だ」
エリーヌは薄紫のナイトドレスの裾を揺らしながらドアのもとに急いだ。
「ただいま開けます」
ひと言断り、俯き加減でドアを開ける。
彼の足元から徐々に目線を上げていくと、エリーヌよりも濃い紫色の夜着をまとった美しい姿のリオネルに鼓動が乱れた。昼の婚礼の儀では凛々しさが際立っていたが、今の彼が纏うのは溢れるほどの色香。薄明かりの夜だからそう見せるのか、それともこれから訪れる初夜という状況のせいなのか。
一瞬だけ目が合ったが、直視できずにすぐに逸らしたエリーヌは、リオネルが戸惑い気味に息を飲んだことには気づかなかった。



