その後、話を聞いてたらしいお母さんが「ごめんねぇ、うちの子素直じゃなくって」なんて言って、友哉くんをお昼にさそってしまったものだから…。
私は友哉くんの真横でピーナッツクリームを塗った食パンを食べて、友哉くんにちょくせつ「美味しい」と感想を伝えるはめになってしまった。
友哉くんから、うれしそうな、満面の笑みが返ってきたのは言うまでもない、かな…。
友哉くんと、私の豪運におどろいたのはそれから。
新年度が始まって、クラス替えの結果が出ると、私と友哉くんがおなじクラスになったことがわかった。
しぶしぶ付き合うことには同意したけど、学校なんて行くつもりがなかったのに…。
「おなじクラスだからずっと一緒だよ」なんて友哉くんにさそわれて、私はすこしずつ登校するようになった。
想像以上に人気者だった友哉くんの彼女として、よく嫉妬されることになってしまったのは、また別のお話。
[終]



