「宝生さんたちって、ただの親戚じゃないよね?」
「え……?」
「ふたりは付き合ってる?」
香坂さんに指摘されて、かあーっと頬が熱くなる。
私と稀月くんは、同日同時刻に生まれた魔女と使い魔で。
私も稀月くんも、お互いのことが好きで。キスもした。
全部、初めてのことで、恋愛のことはよくわからないけど、私と稀月くんは両想い……、なんだと思う。
隣同士の教室で、ほんの一時離れるだけなのに、「できれば、離れたくない」と言った稀月くんの表情は、ボディーガードではなくて、私を好きな十六歳の男の子のそれだった。
「あ、え、っと……」
「かわいー、宝生さん」
火照った顔を両手で覆うと、香坂さんが笑う。
指の隙間からちらっと香坂さんを見ると、彼女がにこっと私に笑いかけてきた。その笑顔が、やっぱり千穂ちゃんに似てる気がする。
じっと見ていると、「ん?」と、香坂さんが不思議そうに首をかしげた。
「あ、えっと、ごめん……。初めて会ったのに、いろいろはずかしいのと……。あと、今井さんの笑った顔が、ある人に似てる気がして……」
「それってもしかして、女優の千穂?」
香坂さんが、すぐに千穂ちゃんの名前を出してきたから驚く。
なんでわかったんだろう。
無言でまばたきすると、香坂さんが「やっぱりかあ」と戯けたように笑う。
「昔からよく、似てるって言われるんだあ」
「やっぱり。名字が同じなのも偶然だね」



