「みんな、そろそろ動き出そう!
ノルマも制限時間もあることだし」
空気を変えるため、私は立ち上がった。
これはお遊びじゃない。
人が死ぬゲームだ。
もたもたしていたら全員が失格になる。
「そ、そうだね…。50体いるピエロとトモダチ?になればいいんだっけ…」
「あぁ。ノルマ3体。
トモダチの印にリングをもらうんだ」
日下部くんの言葉に、気持ちを切り替えた若松先輩が返した。
「とりあえず現在地の把握だ。うちの高校は広いからな、ピエロが何体バラついていようと見つけるのは難し…」
若松先輩が固まった。
「なんだ、ここ、お前らのクラスがピエロ喫茶なんて開いていた、多目的室じゃないか」
そう、そうなのだ。
目が覚めてから情報過多なせいで触れるひまもなかったが、私たちが運ばれたのは奇しくもここピエロ喫茶。



