◇Clown Act◇⇧




「みんな、そろそろ動き出そう!
ノルマも制限時間もあることだし」



空気を変えるため、私は立ち上がった。


これはお遊びじゃない。


人が死ぬゲームだ。


もたもたしていたら全員が失格になる。



「そ、そうだね…。50体いるピエロとトモダチ?になればいいんだっけ…」


「あぁ。ノルマ3体。
トモダチの印にリングをもらうんだ」



日下部くんの言葉に、気持ちを切り替えた若松先輩が返した。



「とりあえず現在地の把握だ。うちの高校は広いからな、ピエロが何体バラついていようと見つけるのは難し…」



若松先輩が固まった。




「なんだ、ここ、お前らのクラスがピエロ喫茶なんて開いていた、多目的室じゃないか」




そう、そうなのだ。


目が覚めてから情報過多なせいで触れるひまもなかったが、私たちが運ばれたのは奇しくもここピエロ喫茶。