「日下部くん!私とお兄ちゃんで確認し合うから、そっちはそっちで…」
「トラブルメーカーは動くな」
若松先輩にぴしゃりと言われ、むきー!と
暴れ出しそうになる。
なんだあいつ!なんだコンニャロ!
「ほらほら祥怒んないの。かわいいお顔が台無しだよ?さあ、お兄ちゃんに見せてごらん」
こどものように宥められ、そっと顎を持ち上げられる。
「53だね。日下部くんそっちは?」
「同じです…53」
一致した。
お兄ちゃん、若松先輩、日下部くん。
3人の首すじにはタトゥーのように黒文字で53と刻まれている。
そしておそらく、私にも。
「全員同じだな。
俺たちのグループナンバーは
『53』だ」
イッツアスモールワールドが
3周目をまわった。



