◇Clown Act◇⇧




「日下部くん!私とお兄ちゃんで確認し合うから、そっちはそっちで…」


「トラブルメーカーは動くな」



若松先輩にぴしゃりと言われ、むきー!と
暴れ出しそうになる。


なんだあいつ!なんだコンニャロ!



「ほらほら祥怒んないの。かわいいお顔が台無しだよ?さあ、お兄ちゃんに見せてごらん」



こどものように宥められ、そっと顎を持ち上げられる。



「53だね。日下部くんそっちは?」


「同じです…53」



一致した。


お兄ちゃん、若松先輩、日下部くん。


3人の首すじにはタトゥーのように黒文字で53と刻まれている。


そしておそらく、私にも。



「全員同じだな。
俺たちのグループナンバーは
『53』だ」



イッツアスモールワールドが
3周目をまわった。