◇Clown Act◇⇧




「……ん?」




ぼんやりと意識が浮上する。



重たいまぶたを持ち上げれば、どこか見覚えのある景色が眼前に広がった。




「祥!気がついた?!」




すぐ近くで呼ばれ、それがお兄ちゃんの声だと判別するのに少し時間がかかった。




「お兄……ちゃん?」


「そうだよ……よかった目が覚めて」




ぎゅううと抱き込まれてはじめて、自分がお兄ちゃんの腕の中にいるのだと気づく。



ゆるり見渡せば
そこには若松先輩も日下部くんもいた。




「やっと起きたか。遅い」


「橋本さん……か、体は平気……?」




通常運転で厳しい若松先輩。



心配げに眉を下げる日下部くん。



あぁここはちゃんと現実なのだと脳が覚醒してくる。