その後、4人でいろいろ話し合ったがあまりに情報が少なく、なんの結論も出なかった。
ピエロ側の企みについて考えても、出てくるのは憶測のみ。
助けを呼ぼうとスマホを出せば圏外で頭を抱えた。
分かることはただ一つ。
私たちは与えられたゲームを黙って行うしかないということだ。
「大丈夫だよ祥。お兄ちゃんがついてるからね~」
刻々と休憩タイムが過ぎていく中
ただひとり、何一つとしてテンションの変わらない男。
やはりお兄ちゃんの影響が大きいのか、緊張感だけはまったく出ない。
『妹命!』が全面に出ていて、その場の空気をまとめて吹き飛ばしてしまう。
けど今はそれがよかった。
静寂が続けばきっとまた、ぐるぐる考え出して止まらなくなってしまう。
「やっぱイカれてんだろお前の兄貴。あいつひとりでピエロ倒せんじゃねーの?」
「ほんと……いろんな意味ですごいけど、そうだね。橋本先輩の言う通り、僕たちがついてるから。きっと大丈夫」
お兄ちゃんの振る舞いに一周まわって感心の意を見せ始めた若松先輩。
しかしどれだけ視線をお兄ちゃんに持っていかれようと、私のことを離す素振りはない。
そしてこちらを優しく見つめてくれる日下部くん。
「……ありがとう」
意識せずとも、言葉はこぼれた。
大好きなお兄ちゃん
頼もしい若松先輩
唯一のクラスメイト日下部くん
あんなに怖くてしょうがなかったのに、3人に囲まれていると乗り越えられる気がした。



