「…それにしても、音楽がやかましいな」 私の言葉を代弁するみたいに、若松先輩がスピーカーを睨んだ。 ジョーカー衣装で舌打ちをし腕を組む姿はやけに様になっている。 「本当ですよね。この状況で"天国と地獄"なんて心臓が痛くなります」 「は?天国と地獄?ここで流れてるのは "聖者の行進"だろ?」 「え?」 はた、と。 私たちは目を見合せた。