「人間なんて
少し歪なくらいがちょうどいい」
ふたたび私の薬指にリングが通された。
「どんなに歪でも──キミは美しいよ」
ハッとするような笑みが私を照らした。
優しくて、温かくて
本当にこのピエロに慕われているんじゃないかって勘違いしそうになる。
こんな顔できるんだ。
なんだ案外似合うじゃん、太陽の色。
見とれていれば、乱暴に体を抱き寄せられた。
それはもう日下部くんからぶん捕るような勢いで。
「あ!ちょっとイースさん!」
「キミは黙っていてくれ日下部クン。
ほら、いつもみたいにね?」
嫌味たっぷりで日下部くんの顎を撫でるイース。
普通に気持ち悪い。
なんだか普段の性悪ピエロに戻ってきてるような…?



