◇Clown Act◇⇧



イースの表情は動かない。


当たっているのか、外れているのか。


なに一つ読み取らせてくれないけど、どこか確信があった。


私は迷わない。


絶対にこのカードだ。



「…変更は、ないね?」


「うん」



最終確認とも取れる質問に深くうなずいた。


このカードの表を見たら、私たちの関係性…いや、人生までもが一転してしまう瞬間を迎えるのだ。


生唾を飲み、イースの動向をうかがう。


このピエロは勝つか負けるか、一体どちらを願っているのだろうか。


共に生きる


共に死ぬ


裏のない純粋な想いを私に望んでいることだけは確かな真実。


すると、私と対峙していたふたつの双眸がゆっくり閉じられる。




「分かった。
それでは、自身の目で確認してくれ」




滑らかに差し出されたそれを


そっと引き抜いた。




イースの手もとからカードが離れていく瞬間に垣間見えた、ほんの少し泣きそうな顔が胸にこびりつく。






「祥、その口で教えて。

キミが選んだカードは──?」






くるり


一枚のトランプカードを半転させる。



私の目に映ったそのマークは──






















「♠(スペード)


私の勝ちだよ、イース」