「わかったよ。キミたちの怯え顔を見るのにも飽きてきたし、ボクもそろそろショーに参加しようか。特別ではなく、ピエロの一員であり─」 くっきりとした瞳が私を見た。 蜂蜜色の眼球に四肢を拘束される。 「キミたちの敵であることを見せてあげよう」 ──パチンッ 高らかに鳴らされたイースの指に 2枚のトランプカードが現れた。 それを私と日下部くんに見せつけてくる。 ゆったりと眼前に流されるカードの裏表紙が、私の前でピタリと止まった。