「あと…若松先輩のこと助けてもらった時、お礼言いそびれてしまったので…。その…本当にありがとうございました」
「あ…いや、かまわんが…」
「傷、もう痛くないですか」
スリ…と親指で撫でれば、大鳳会長の耳が赤く染まった。
こういうところは分かりやすくて案外ピュアなのかもしれない。
「へ、平気だ。もう…治った」
「そうですか、よかったです。大胆なのもいいですけど、もっと自分のこと大切にしてください」
「ん…すまない…」
恥ずかしそうにうつむきがちに頷く大鳳会長。
なんだか恋する乙女みたいで、不覚にもかわいいと思ってしまった。
手を離し、今度こそ次のピエロのもとへ向かおうと背を向ける。



