「グループ決めの時ぼくはそこのジョーカーに
"王冠を捨て、ドブ底に堕ちてから来い"
そう言われた」
ハッとして、声の主を振り返る。
忠臣たちを侍らせた王様が神妙な面持ちで言った。
「言われた通り自分の持つ倫理を捨て、ピエロを殺し利用し仲間が増えて」
「……」
「やっとジョーカーに出会えたと思い、踏み込んだら、予想もしなかった場所に堕とされてしまった」
形のいい双眸が、私を映しこむ。
「邪魔で、鬱陶しく、不愉快極まりない……そんな強い感情を注がれている若松になぜか嫉妬した」
王の顔が苦しげに歪む。
「ぼくから若松を必死に守ろうとする2本の細腕に苛立った」
わけもわからず
「若松と君との積み重ねを
壊してしまいたくなった」
身勝手な王の言い分にまぎれる幼さに、じわりと胸が焼かれていく。
「嘘のない…激しい感情の矛先はぼくだけに向けばいい」
「………」
「君も、ぼくのピエロになってしまえばいいんだ…」



