◇Clown Act◇⇧






「グループ決めの際、ぼくはそこのジョーカーに

"王冠を捨て、ドブ底に堕ちてから来い"

そう言われた」





ハッとして、声の主を振り返る。



忠臣たちを侍らせた王様が神妙な面持ちで言った。




「言われた通り自分の持つ倫理を捨て、ピエロを殺し利用し仲間が増えて」


「……」


「やっとジョーカーに出会えたと思い、踏み込んでみたら、予想もしなかった場所に堕とされてしまった」

 


形のいい双眸が、私を映しこむ。




「邪魔で、鬱陶しく、不愉快極まりない……そんな強い感情を注がれている若松になぜか嫉妬した」




王の顔が苦しげに歪む。




「ぼくから若松を必死に守ろうとする2本の細腕に、苛立った」




わけもわからず




「若松と君との積み重ねを

壊してしまいたくなった」




身勝手な王の言い分にまぎれる幼さに、じわりと胸が焼かれていく。




「嘘のない、激しい感情の矛先は、ぼくだけに向けばいい」


「………」


「君も、ぼくのピエロになってしまえばいいんだ……」