◇Clown Act◇⇧



「は、橋本さんっ」




日下部くんが室内に入ってくる。



心配そうに私のもとへ駆け寄ると、すぐに抱きしめてくれた。



ぽんぽんと背中を撫で、私のことを守るように前へ出る。

 

日下部くんのあとをのんきに歩いてきたイースは、それはそれは楽しそうに歯を見せながら顔をのぞきこんでくる。



あいかわらず腹立つ。



じっとり視線を送っても、わざとらしく無視を決めこんできたイースは、大鳳会長の前に立ちはだかった。



あまり意識したことのない、細身の背中。




「えーと、王様くん」


「大鳳だ」


「ほぼ一緒だろ気にすんなよ~?
いやぁキミおもしろかったね。立派立派」




褒めているようでまったく褒めていないイースの茶化し芸が始まった。



心にもない拍手を贈っている。



ほんとに、こいつは。