◇Clown Act◇⇧




「君、祥という名だったな?」


「はい…よくご存知で」


「もちろんだ。橋本くんも、若松も。なにかあるたび君の名を口に出していたからな」



大鳳会長は微笑ましげな表情を浮かべたあと、おもむろに床に転がるふたつのリングを拾い上げた。



「祥」


「は、はい」


「"深い想い"というものは
使い方を見誤ってはいけない」


「え…?」


「正しく使えば、君は邪魔者なんかじゃなくなる。とても優しく美しく」



王はふたつのリングを握った手を振りかぶり





「人を愛に狂わせる
───危険なピエロとなる」





開いていた窓から


空高くへとリングを投げ捨てた。