『それではぁ~スタート!!! ミンナ!第一グラウンドで待ってるよ☆』 ぶつりと切れた放送。 その数秒後に流れてきたのは 『天国と地獄』だった。 運動会でよく流れているこれまた有名な曲。 なんの心の準備もできていないまま事が始まってしまった。 「ど、どうすればいいの? なんなの…なんなのよ?」 理解が追いつかない。 ただ先ほどのアレは、いうなれば見せしめのようなものだろう。 なにもかも性急で信じ難いばかりだけど、あまりに生々しすぎた。 声が、響きが、すべてが。