「ボクの右手にご注目。 ここに1本の 赤いクレヨンがあります」 手品のように滑らかに出現したのは 幼稚園のころ誰もが使っていた なんの変哲もないクレヨン。 ごくりと唾を飲む。 「今からキミたちが することは簡単」 クーピーは、クレヨンを指先で持つと 自身の左側の唇の端に 延長線みたく、赤を引いた。 それはまるで片口が裂けているかのよう。