「ねぇイース!中断はできないの?!」
「できないよ。あの王様が承諾しちゃったし、ナイフも受け取っちゃったもん」
「あの子もあなたの仲間でしょ?
どうにか説得してよ!」
「あいつとは同じピエロって括りってだけで話したこともないよ。それに人に頼む態度じゃないなあ?」
「イース!!!」
みっともないのは分かってる。
自分勝手だって分かってる。
でも嫌だった。
若松先輩の顔に傷が残るなんて。
もう二度と、あのいじわるな笑顔がまっさらなまま見られなくなるなんて。
「分かった!私が説得しにいく!
中断がダメなら私が若松先輩と代わる!」
「はぁ?待てよピエロちゃん」
立ち上がれば腕を掴まれる。
頭にカッと血がのぼった。
なんなの!邪魔ばかりしてきて!
「離してよ!」
「離すわけないでしょ。あいつらが決めた戦いでどうしてピエロちゃんの顔が傷つく必要があるんだ」
「若松先輩に傷ついてほしくないからに決まってるでしょ!!!」
「バカもほどほどにしてよ。ジョーカーくんならどうにかするさ。いいから落ち着いて…」
「うるさい!あなたになにが分かるの!!!」
気づけば泣いていた。
叫んでいた。
駄々をこねる子どもみたいに。
「ピエロちゃん」
「離して!」
「頼むって、行くな」
「触らないで!」
「やめてくれ」
「若松先輩!!!」
「傷つかないでくれ」
イースが泣きそうな声で言った。
見たこともないような表情に喉が締めつけられて涙が引っこんでいく。
そのとき



