赤を基調とした衣装をまとう小柄なピエロ。


楽しそうに左右に揺れながら教卓に座っている。



「みんなどうする?
あのピエロいってみる?」



隣を向くと、日下部くんが青ざめた顔をしていた。



「橋本さん…見て、教卓の下…」


「え…?」



言われたとおり視線を移すと



「っ…?!」



ピエロが座る教卓の足もとに
血溜まりがあった。


悲鳴が出ないように慌てて口をおさえる。


なにあれ?!


日下部くんに視線を戻せば、同じ気持ちなのかふるふると首を横に振っている。