◇Clown Act◇⇧



シャルドのトリックは呆れたものだった。




10分前に飲んだ林檎

5分前に飲んだ林檎

直前に飲んだ林檎。




これは毒の強さのヒントだった。




つまり10分前の林檎が毒無し、当たりということになる。



しかしシャルドの言っていた
「外れの林檎に即効性の毒が塗ってある」はフェイク。



5分前に飲んだ林檎にたいした毒は塗られていなかったのだ。



即効性かつ猛毒だったのは

直前に飲まれた林檎だけ。



シャルドは普段から毒を使用しているため耐性はあるらしいが、そんな彼でも慎重に扱う必要があるほど危険性の高い毒が塗られていた。



だから直前に飲んだのだ。



つまり毒林檎の確率は
2/3ではなく1/3だった。



だがシャルドはイカサマをしている。



仮に対戦相手が猛毒を選ばなくとも、当たりの林檎にも微量の毒が塗ってあったらしい。当然体に支障は出る。



意識が朦朧として動けなくなっている隙に殺すという算段だった。というわけだ。

 

狡猾にもほどがある。




「運は平等」と言いながら、誰よりも運を信用していなかったピエロの最悪なショー。




こんなもの、トリックでもなんでもない。



ただ人を殺すために作られた計画だ。



若松先輩も日下部くんも渋い顔をしていた。