「大まかな部分は理解してるジョーカーくんには退屈だろうけど、最初から説明してあげる。ジョーカーくん、問題は?」
「ない」
そんなやりとりを終えると、イースはつらつらと説明を始めた。
なんだかピエロに芸の教えを伝授される見習い道化師になった気分だった。
「大前提、シャルドはとても狡猾なピエロだ。どんな勝負でも自分が毒なんて選ばないように工作する。もしなにかの間違いで選んでしまっても、お得意のイカサマを用意してるからなんら支障はない」
唖然とした。
やはりあのピエロ、イカサマをしていたらしい。
一瞬だけ日下部くんと疑いはしたが、そのあとは空気に呑まれすっかり場を信じ切ってしまっていた。
いや、まぁ、ピュアな私と日下部くんのことはこの際どうでもいい。
そんなイカサマピエロに打ち勝ったお兄ちゃんは何者なんだ。
「そうだなぁ、まずはシャルドが出したトリックから話そうか。ジョーカーくんもイカれお兄ちゃんも見破っていたらしいけど」
イースはちらりと若松先輩を見たあと話を続けた。



