「かわいいなぁ、ボクのピエロ」
ぎゅううと腕の中に私を閉じ込めて見下ろすその双眸は、大切なおもちゃを大切に目に焼きつけているようだった。
勝手に逃げないように。
壊れないように。
逸らしたくても逸らせなくて、飲み込まれそうだった。
まるで催眠にかけられているみたいな──
「なにしてるんだ」
ぼんやりとした意識の膜が破ける。
首をまわせば、若松先輩と日下部くんが私たちのことを見ていた。
なにを……していたんだっけ。
ぼうっとしていると、若松先輩が不機嫌そうに私のことをイースから引き剥がした。
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