「あのね、私のことが嫌いなのはべつにかまわないけど、事ある毎にそうやって突っかかってこられるのはさすがに不愉快。嫌いならスルーしていればいいでしょ?」
「ハハァ、わかってないなぁ。嫌いだからかまいたくなるんじゃないか。キミの不愉快そうな顔、ボク大好きだよ?」
「あーもう最悪。わかった。
ずっと能面でいろってことね!」
怒りゲージが振り切れる前に、強引に話を終わらせて私は歩きだした。
「若松先輩、日下部くん。深く考えなくても教室の中をひとつひとつ確認していけばいずれピエロは見つかるはず。総勢50体近くいるなら、この2階のどこかにだって必ずいるよ」
1年6組の中に入った。
このクラスは迷路仕掛けの謎解きゲームを開催していたらしい。
いったんバラバラになり、ダンボール製の仕切りで作られた道を進みながら探していく。
簡単な話だ。
変に勘繰らないでしらみ潰しに確認していけばいい。
ノルマはあと1体。
校舎は広いが時間はまだある。
焦らず堅実にいけばこのゲームは生き残れる。
真剣に教室内を観察していれば、懲りもせずイースがまたそばに寄ってきた。



