「あ、あの…これからどうします?このままあてもなく歩いていてもキリがないんじゃ…」
「ピエロくん。キミは人に訊くんじゃなく自分で考えることをもう少し覚えた方がいい」
イースが長い首を伸ばして日下部くんをのぞきこむ。
にんまり歯を見せているが、目はいっさい笑っていない。
「ひっ…」と体をビクつかせた日下部くんのあいだに若松先輩が入る。
「やめろ。どうしてそう不用意に怖がらせるんだ」
「べつにそんなつもりはないけどね?そっちが勝手にボクを怖がってるだけだろ?」
「いいやお前は分かってやってる。それに、質問するということはきちんと思考しようという姿勢の現れだ。責めるべきではない」
「えぇ?そうかなぁ。どいつもこいつもジョーカーくんに頼りすぎに見えるけどね?キミに負担をかけすぎるならいっそ、あそこのピエロちゃんみたくずっと黙っていればいいのに」
イースが私を見た。
明らかに私をバカにしているようなまなざし。
どうやらこのピエロは私を貶さないと死んでしまう生き物らしい。



