「ところでフィム
キミは重大なことを犯したね?」
イースの言葉に、フィムから表情が消えた。
重大なこと…?
「ピエロには厳しい決まりがあるんだ。助言はいいが、命を助けるのはご法度。ボクらはあくまで敵だからね。余裕で万死に値するんだけど、フィム、どうする?」
万死に値するって…そんな…
ハッとする。
敵の命を救ってはいけない。
なのにフィムは♥のカードの能力を知っていてなお、それを持つ者を訊きだした。
あんなに思い詰めたような表情をしていたのは、ピエロの決まりに反することだったから?
「フィム…」
呼べば、フィムは私を見ることなく立ち上がる。
そしてイースに向き合った。
「ショウを愛しているのは王子くんひとりだけじゃない。オレも同じだ」
「……」
「オレがしたくてやったことだ。ショウの涙を拭うことができるなら、オレは命なんていらない」
「へぇ、それがキミの感想?」
「あぁ。なんとでも報告すればいいさ。オレはショウを愛してる。なにがあろうと味方だ。その事実だけあればどうだっていい」
2体のピエロが睨み合う。



