◇Clown Act◇⇧



「フィム!これっ」




震える手でカードを差し出した。




「ありがとう」




フィムはカードを受け取るなり
2本の指で気持ちのいい音を鳴らした。





──パチンッ!





なにが起こったのか。



♥のカードが黄金色の器へと変化した。



中には、なみなみと透明な液体が入っている。




「フィム、それは……」


「聖水。万物に効くんだ。
♥のカードの能力だよ」




フィムは涙にまみれた私の顔をなぐさめるように拭う。




「ショウ、大丈夫。
キミの大切な人を死なせはしない」




聖杯が傾けられる。



見たこともないほど綺麗な水がお兄ちゃんの肌を滑っていく。



次第に、蒼白だった顔にほんのりと生気が浮かんできた。