涙をそのままに振り向く。 どこか緊張した面持ちで唇を噛み締めているフィムが、なにかを吹っ切るように 「早く!」と叫んだ。 ♥のアイテムカード… ──祥への愛が伝わっているんだね 「お兄ちゃん…!」 頭によぎった言葉。 ボタッと大粒の雫が目からこぼれた。 お兄ちゃんの衣装のポケットをまさぐる。 涙が止まらなかった。