◇Clown Act◇⇧



『キミはその林檎を選ぶんだね?』


「ああ。シャルドくんは?」


『ボクはこれをいただこう』




シャルドは右の林檎を手に取った。



ものすごい緊張感が走る。




「頼むぞ橋本……」


「は、橋本先輩……」




手が震えた。




「お兄ちゃん……」




あれが毒林檎だったら……お兄ちゃんは……




「俺が先に食べよう」




王子がこちらを振り向いた。



視線が重なる。



愛おしげに、何かを約束するように。



ふわりと笑って




林檎を口にした───