◇Clown Act◇⇧



「へぇ、つまりこのゲームで毒林檎を食べなければ俺は死なないし、正真正銘の王子様になれるってことか。ハラハラしていいね、やろう。シャルドくんも楽しんでくれたら嬉しいな」



事も無げにいうお兄ちゃんに、私はもう理解不能でおかしくなりそうだった。


なんでそんなに乗り気なの?!



「やっぱキミの兄貴イカれてんなぁ…。ほら、こういう度胸試しに最適な人選だったじゃないか」


「ちょっと黙って!」



わざわざ私の方に首を伸ばしてはニヤついてくるイースを睨みつける。


本当に腹立つ!


舞台に視線を戻したと同時


シャルドが狂気をはらんだ笑顔をこぼして




「ゲェェェッッ…!」




ボトボトボトッ!と


3つの林檎を吐き出した。



体液と共にどろりと転がる赤い球体。


突然の嘔吐現場におもわず口もとをおさえる。



「大丈夫?気分でも悪いのかい?
換気した方がいいよここ」



お兄ちゃんはあいかわらず1ミリも動じる様子なくシャルドの心配をしていた。