「さて、話を再開させるぞ。フィムに訊きたいんだが、トモダチになったピエロからの助言はルール上OKなのか?」
「あぁ。問題ない。ただピエロの性格にもよる。優しいやつもいれば意地悪なやつも。人間と同じように十人十色なんだ。けどそこらへんは安心してくれ。できるかぎりの助言はオレが請け負う」
若松先輩の質問に淀みなく答えるフィムを見て、想像以上に頼もしい仲間ができたのでは?と嬉しく思った。
「質問続きですまないが、先ほど言った体育館がオススメという根拠はなんだ?そしてピエロがトモダチになるグループに上限はあるのか?」
立て続けの問いにも、フィムは落ち着いて返した。
フィムの情報によると
体育館には5体のピエロがいるらしい。
トモダチの上限はなく、とにかくこれはノルマ勝負。
だからこそピエロがまとまっていてチャレンジの回数が多い体育館に行った方がいいということだ。
「重要なのは"トモダチになる方法"だ。
これもピエロによってそれぞれだから、オレにも分からない。ピエロが提示してきた条件で一気にふるいにかけられる。だからこそのノルマなんだ。どんなものがきてもいいように心の準備だけはしておいてくれ」
グループ内に緊張感が走る。
すべてはピエロ次第。
私たちはその選定基準が優しいものであれと祈るしかないのだ。
「オレもピエロ側だからこんなこと言いたくないが、正直、トモダチという印があれば成立してしまうんだ。つまり、ピエロからリングを奪ってしまえばいい」
少し寂しげなフィムの背にそっと手を添える。
そして言葉で頭によぎったのはお兄ちゃんの話だった。



