オレンジのピエロは踊るようにくるりとまわると、パープルのピエロを庇いながらお兄ちゃんを諌めている若松先輩の背中を叩いた。
「ちなみにキミのことも好きだ。話ができるやつはとても好ましい」
「……どうも。ひとつも嬉しくないけどな」
日下部くんと同じくハグをされかけた若松先輩は、伸びてきた2本の腕をさらりとかわした。
「つれないなぁ。というか、キミはまったく奇抜な格好をしているね?ピエロ男爵かい?」
「そっくりそのままお返しするぜ。ジョーカーだよ。ピエロはアメコミは知らないだろうけどな」
「ハァ!ジョーカー!そうかそうか!それは面白いな!ハハハッ」
「笑いのツボまでイカれてんのかお前」
なにが面白いのかひとり高い笑い声がこだまする。
オレンジのピエロが乱入してきてから独壇場だ。
トモダチは1体増えたが、まだノルマは達成ではない。



