◇Clown Act◇⇧



「なぁピエロちゃん、どうしてあいつを助けたんだ?心配したんだ?」


「はぁ?」



あいつとは、パープルのピエロのことだろう。


けど、あまりに今の流れに関係無さすぎて、気の抜けた声が出てしまった。



「キミは唯一、心を傾けていたけど。どうして?」


「どうしてって…そんなの…」


「キミのトモダチを無惨に殺したピエロたちの一端なんだよ?なのに傷の心配までしていたな?バカだ。バカ極まりない」


「うるさい!」


「キミがした行為は犠牲になった生徒たちへの裏切りに等しい。あぁバカだ。無駄な慈悲を振り撒く大バカピエロちゃん」



まるで絵本でも読み聞かせるようなトーンで左右の耳を行ったり来たりする。


無意識に呼吸が荒くなっていた。



「うん。やっぱりボク、キミのことが1番嫌いだ。こんなに嫌いなやつも珍しいくらいだよ」


「…それはこっちのセリフ」


「気が合うね。すごく不愉快で愉快だ。
キミめちゃくちゃかわいいよ」



とんがり帽子を撫でられる。



「触らないで」


「仕方ないじゃないか、触れたいんだもの。他の人間なんて勝手に死ねばいいと思うのに。キミは別だね。この手でぐちゃぐちゃにしてやりたい。殺してもいい?」


「やめて…っ」


「かわいいなぁキミ。かわいい」



両頬を包まれ、唇を噛まれる。


尖った痛みが走り、弾くようにピエロの胸を突き放した。