「その行為には意味があるのかい?
薬指なら右手でもよかったじゃないか」
お兄ちゃんの目尻が痙攣している。
関節が白くなるほど握られた拳が震えていた。
「意味はある。この子への服従の誓いだ」
「そうか、わかった」
お兄ちゃんが勢いよく飛びかかろうとする。
「こらえろ橋本!
生き残れる可能性がひとつ増えたんだ!」
「なにもピエロはこいつじゃなくてもいいだろう?離してくれ」
理性をなくしかけているお兄ちゃんを見てオレンジのピエロはひどく嬉々とした視線を向けていた。
確実に性格がねじ曲がっている。
軽蔑の視線を向ければ、生憎にも目が合ってしまった。



