「神琴様と何か進展があったんでしょ? いいからわたし達に遠慮しないで、二人でデート楽しんできなよ」
「えっ!!!?」
「ずっと出てるよ、幸せオーラ」
「!!!!!???」
出てる!? 何がっ!!?
思わず全身を隈なく見分するが、物理的には何も出していないようだ。よかった……。いや、よかったのか??
更には上から視線を感じて見上げれば、噴火口へと走り去ったはずの他の面々までもが立ち止まってこちらを見ており、みんなのその生暖かい表情に一気に羞恥心が込み上げてきた。
えっ、何その顔!? もしかして全員に私達のことが筒抜けってこと!!? えっ、ええっ!!!?
「……いいのか? まふゆを独占しても」
「どっ……!?」
「はい、どうぞ。とういうか神琴様、ずっとお顔がそんな感じの表情してましたもん」
「えっ!?」
そうなの!?
朱音ちゃんの言葉に慌てて九条くんを見ると、彼も一瞬だけ驚いたような顔をして、やがて苦笑した。
「なんだかんだ朱音にはお見通しなんだな」
「ふふ。これでも10年以上、神琴様を見守ってきましたから」
「そうだな……」
呟いて九条くんは目を閉じ、そして次に目を開いた瞬間、私の肩を抱いてくるりと朱音ちゃんに背を向ける。
「え、く、九条く……!?」
「せっかくだし、みんな好意をありがたく受け取ろう。その湖に行ってみようか」
「! う、うん……!」
みんなにお膳立てされたものにそのまま乗っかるというのは少々恥ずかしいが、それでも九条くんと二人きりで過ごせるのはとても嬉しい。
素直に頷くと、それを見た九条くんの顔が何故か赤らんだ。
「九条くん?」
それに首を傾げると、九条くんがボソリと呟く。
「本当にまふゆは表情で感情が丸わかり過ぎる。なんでそんなに可愛いのかな……」
「っ、……!!」
それはこっちの台詞だと思う。
照れた九条くんが可愛すぎて、心臓がもたない……。
