雪女ですがクラスのイケメン妖狐の癒し係になりました



「じゃあ自己紹介も終わったし、そろそろ本題に入ろうか。副会長、今日の議題は?」

「あ、はい」


 考え事をしている間にみんな席に着いたようだ。九条くんに話を振られ、全員が私を見る。それに私も副会長モードに気持ちを入れ替えて、事前に作ってきた資料を全員に渡した。


「今日の議題は文化祭についてです。各クラスの出し物は決まりましたが、資料の通り、ポスターやパンフレットの作成。それに当日使用する器材の発注や外部交渉が進んでいない状況です」

「ふぅーん……。これをここに居るメンバーだけでこなすの? 文化祭まで日が無いのに、さすがにしんどくない?」


 ペラリと資料を捲って呟く九条くんに、私は同意するように頷いた。


「はい、正直生徒会メンバーだけでは人数が足りないです。もっと言えば、当日の設営や運営のことも考えると、文化祭期間中だけの臨時メンバーを募ることも提案したいのですが……」


 そこで言葉を切って、ちらりとみんなの反応を伺えば、案の定夜鳥くんがムッツリと資料を睨んでいる。


「オレは生徒会に他のヤツが来んの、ヤだからな。特に人間とか数だけいてもしょーがねーじゃん」

「雷護……、雪守ちゃんだって人間なんだからさ」

「雪守は人間だけどオレより頭いいし、テキパキしてるからいいけど、他の人間は違うだろ? オレ鈍臭いヤツと一緒に仕事すんのヤダもん」


 これである。

 夜鳥くんは根は悪い人ではないのだが、良くも悪くも自分に正直だ。自分より能力の低い者は徹底的に嫌う。だから必然的に人間は嫌い。


「絶対ヤダ!」

「ううーん……」


 しかしながら現実に人手は足りず、文化祭まであと1ヵ月しかないのだ。妖怪は基本貴族が多いので私用で忙しい者も多く、協力を取り付けにくいだろう。
 ここは妖怪だの人間だのにこだわらず、協力してくれる人を一人でも多く集めたいのだが、さてどうしたものか。