「あれ? 雪守ちゃん、なんか水着がコンテストの時のと違くない?」
「え? ああ」
なんだ、それでみんなこっちを見てたのか。
そう私が納得して説明する前に、朱音ちゃんが口を開いた。
「ふふふ、驚きました? 実はコンテスト用とは別に、もう一着水着を選んでいたんです! どうです? 真っ白なホルダーネックのビキニがまふゆちゃんの白い肌に映えて、とっても綺麗でしょう!!」
朱音ちゃんが私をみんなの前に押し出すようにして熱弁する。
いやあの、褒めてくれるのは大変嬉しいんだが、あまりにも持ち上げ過ぎじゃないだろうか? 正直みんなの視線が私に集中して居た堪れない。
そもそも水着に白い肌が映えて綺麗なのは、朱音ちゃんの方で――……。
「――まふゆ」
「!!」
考え事をしている内にいつの間にか九条くんが私の目の前に立っており、ビクンッと肩が跳ねる。
「コンテストの時のもよく似合ってたけど、今日のは一段とまふゆの雰囲気に似合ってるよ。すごく綺麗だ」
「あ、ありがとう……」
優しく微笑まれ、心臓がドキリと跳ねる。
き、綺麗! 綺麗って九条くんに言われた!!
どうしよう。ビキニなんてスースーするし、すごく恥ずかしいのに。私、九条くんに褒められたことが震えそうに嬉しい……!
ていうか九条くんこそ、水着が似合い過ぎててビックリなんだけど!?
昔から病気で寝込みがちっていうから、てっきりもっとヒョロっとしてると思ってたのに、結構筋肉質なんだなぁーなんて――って、何変態みたいなこと考えてんの私!?
「すーはーっ!! すーはーっ!!」
恥ずかしいくらい邪念が頭をよぎるので、考えを散らそうと目を閉じて深呼吸する。
「っ、」
すると不意に首元が軽く引っ張られるような違和感を感じ、私はそっと目を開いた。
「――――っ!?」
その瞬間、視界いっぱいに飛び込んできた九条くんのドアップに、私は声にならない悲鳴を上げる。
