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「――――え?」
「あれっ?」
夜鳥くん達の声を頼りに森を駆け抜けて、飛び出した先に現れたのは、あの行きの時に渡ったオンボロ桟橋であった。
「え? ここって森の入り口だよね……? なんでいきなりここに出たんだろ?」
「分からない。けど魚住さんは、桟橋まで一本道だと言っていた。もしかしたら……」
思案顔で九条くんが何かを言いかける。
しかしそれは、背後から響く大きな声によって掻き消されてしまった。
「おいっ!! いたぞっ!!」
「ホントだ! 風花さーん! 雪守ちゃん達を発見しましたーーっ!!」
「まふゆちゃん、神琴様!! はぁぁ~、よかったぁ〜〜!!」
森の方からバタバタと夜鳥くんに雨美くん、それに朱音ちゃんが走って来る。
「ああーーっ! お二人ともぉ! 本当によかったですぅ~〜!!」
「やれやれ、無事に戻って来たのね」
更に空からふわふわと降りてくるのは、見慣れた薄っぺらな白い布……。
「お母さん! また木綿先生に乗って……て、え!? ていうか、その後ろに乗ってるのは……!?」
私は一反木綿姿となった先生に乗るお母さんの後ろを指差して叫んだ。
何故ならそこにいたのは――。
「うわぁぁ!! 雪守じゃねーか!!」
「頼む!! この人達を宥めてくれよぉーーっ!!」
なんと以前かき氷を買いに行った際に私に声を掛けてきた、自称中学の同級生二人組ではないか!!
どうしたことか、彼らは縄でグルグル巻きにされて、今は木綿先生の背中で泣いている。
なんでこの二人がこんなところに……。
