「あー腹減ったぁ。水輝、何食う?」
「うーん、ボクは辛いの食べたいかなぁ」
「お前、いつもそれじゃねぇか……」
「!」
一人貴族事情に納得していると、ちょうど後ろから別のウェイターさんに先導される二人組が現れた。それに私はふと視線をそちらへと向けると、
「あっ!?」
二人とも見知った顔だったので、思わず声が出た。
すると向こうもこちらに気づいたようで、「あっ!」と同じく声を上げる。そして私の隣の人物が誰かを確認し、二人揃ってなんとも微妙な顔をした。
うん、私も今同じ表情をしていると思う。
「雪守ちゃん。九条様と教室を出て行ったのは知ってたけど、まさかこんなところで会うなんて思わなかったよ」
「雨美くん……。うん、私も全然思ってなかった……」
「なんだ雪守、お前ここで飯食うのか? 九条様と一緒に?」
「あ、あはは……。そうだよ夜鳥くん、なんていうか……成り行きで?」
青色のツヤツヤな髪にタレ目で背が小さめの女の子みたいに柔和な雰囲気の男の子が雨美水輝くんで、黄色のツンツン髪にちょっとコワモテの気の強そうな三白眼の男の子が夜鳥雷護くんだ。
二人のことは、そりゃあもうとてもよく知っている。何を隠そう、彼ら二人が我らが生徒会の書記くんと会計くんだからである。
「……雪守さん?」
「あ」
ウェイターさんと話していた九条くんも彼らに気づいたのか、私を呼ぶ。
これはもしかして、一応紹介した方がいいのだろうか……?
