◇
「うーん、うーん……」
なんだかんだとありながらも無事に美味しいかき氷にありつけた、その日の夜。
みんなでの賑やかな夕食を終えて、私は自室であるものを探していた。
「うーん、どこにやったかなぁー?」
「まふゆちゃん、お風呂空いたよ」
「あ、ありがとう朱音ちゃん」
振り返れば、頬をほんのり薔薇色に染めた湯上がりの朱音ちゃんが立っていた。
普段とは違うそのちょっと色っぽい姿に思わず鼻血が出そうになるが、変態だと思われたくないのでなんとか我慢する。
「他のみんなはまだ居間にいるの?」
「うん。木綿先生、顔真っ赤になってたよ」
「うわぁ、後で水持ってってあげなきゃ」
夕食中からどんどんお母さんに勧められるまま泡盛を飲んでいた先生を思い浮かべ、溜息をついた。
あんな無茶な飲み方して、明日二日酔いにならなければいいが……。
「それより、まふゆちゃんは何か探しているの?」
「うん、ちょっと水着をね……。あ、あった」
話しながらもゴソゴソとタンスの奥を探せば、もうずっと使っていなかった水着が見つかった。手に取って見分すれば、問題なく使えそうなのでホッと息をつく。
「……まふゆちゃん」
「? 朱音ちゃん?」
すると私の水着を横から眺めていた朱音ちゃんが、いつものふわふわした雰囲気ではなく、どこかピリッとした空気をまといながら私を呼んだ。
そのいつにない様子に若干及び腰になりながらも、恐る恐る朱音ちゃんを伺う。
「ど、どうしたの?」
「まさかこの水着で、例のコンテストに出るつもりなの……?」
「え? そうだけど……」
戸惑いながらもおずおずと頷く。すると朱音ちゃんがおもむろに私の手からするりと水着を抜き取った。
「朱音ちゃん……?」
行動の意味が分からず私が首を傾げた瞬間、グシャ!! と音がしそうな程に水着を強く握り締められて、私は驚愕する。
