雪女ですがクラスのイケメン妖狐の癒し係になりました



「さて。一件落着したところで、さっきの話、店まで聞こえてたわよ。揉めるくらいなら、それ(・・)で決着つけなさい」

「え、それ(・・)って……」


 私の手元の紙をお母さんが指差し、それに目線を紙に向ければ〝ピチピチ☆渚のマーメイドコンテスト〟と書かれている。


「あ。これ、わたしがさっき言ってたやつだ」


 かき氷をキャッチした場所から戻って来た朱音ちゃんが、私の手元を覗き込んで言う。


「このコンテストはこの辺の屋台の店主が共同で開催する予定なんだけど、いかんせん出場選手の集まりが悪くてね……。ちょうど参加者を探していたのよ」

「はぁ……」


 お母さんの説明に、私は曖昧(あいまい)に頷く。
 つまり数合わせ要員が欲しいということだろうか? しかしコンテストとカイリちゃんの妖怪探しに、一体なんの関係が??


「ふっ、ふっ、ふっ」


 疑問が顔に出てたのか、お母さんが妙な笑い声を上げた。


「これにまふゆとカイリが出場して、順位が高い方を勝ちにするのよ! ケンカするよりよっぽど健全でしょうが。まふゆが勝ったら、カイリにはまふゆに妖怪探しを頼むことを諦めてもらう」

「や、私は別にケンカしてたつもりはないんだけど……。まぁいいや。で、カイリちゃんが勝ったら?」

「カイリが勝ったら――」


 そこでお母さんは言葉を切り、意味深に私をヒタと見つめた。