雪女ですがクラスのイケメン妖狐の癒し係になりました



 ◇


「うぃーす」


 生徒会室に入ると、特に話し合いをするでもなく、水輝、木綿、そして九条様がそれぞれ座って好きなことをしていた。


「あれ? まだ会議始まってねぇの?」


 不思議そうに言えば、九条様が苦笑する。


「全員揃っていないしね。それにまふゆに議題を発表してもらわないと、どうにもしっくり来ない」

「ああ」


 確かに毎回の議題発表は、副会長である雪守がしていた。アレが無いと締まらないのは言えてる。
 そんな訳で雪守からは先に始めるよう言われていたが、結局は雪守が来るまで各自好きに過ごすこととなったらしい。

 水輝は趣味のカメラを触ってるし(実は水輝のヤツ、写真部なのだ)、木綿は今日の小テストの採点をしていやがるし、九条様は何やら分厚い本を読んでいる。
 三者三様の様子に、じゃあオレもお言葉に甘えて好きに過ごさせてもらうとしましょうかねぇ。そう考えながら、オレは先ほど受け取った薄い冊子をカバンから取り出した。


 ◇


「ふーん」


 パラパラとページを捲れば、なるほど。評判通りの〝分かってるヤツ〟が撮っただけはあるなと、にんまりする。
 そうしてしばらく冊子を熱心に見ていると、不意に背後から寒気がした。


「……っ!?」


 そしてハッと気づいた時には時すでに遅し。冊子が瞬時に手元から抜き取られてしまったのだ。