……私が陸くんに抱いている気持ちと、陸くんが私に抱いている気持ちを、私が陸くんに教える?
質問の内容が想定外すぎて、頭がこんがらがりそうだ。
「一個ずつでいーよ。咲ちゃんは、俺のことどう思ってるの」
「……私は、陸くんのことーー」
どう思ってるか、なんて、そんなの。
「……わかんないよ」
「えー? じゃあ、俺は咲ちゃんのことどう思ってるかわかる?」
「……そっちの方がわかんないよ……」
それが一番わからない。
私は陸くんにとってただのエサで、面倒になればお別れじゃなかったの?
「……じゃー、怖いね。知らないことだから。俺だってほんとにわかんないんだよ。こんなに咲ちゃんのこと気になってる理由も、咲ちゃん見てると抑えられない気持ちも」
抑えられない、なんて感情は、吸血鬼の本能由来じゃないのかな、なんて思ったけど。
だったらもっと見境なく、それこそ依存症にしてしまうのが手っ取り早い。
そうなると陸くんが私に抱く感情は、もしかしたら。
私が自分でもはっきりとはわからない、私が陸くんに抱く感情と、似たようなものなのかもしれない。
「……きっと、怖くないよ」



