クズ吸血鬼を拾ったら




とにかく、昨日から何も食べてないしお腹がすいた。

キッチンに向かうと、そこにはラップをかけたオムライスが置いてある。


「……なにこれ?」

「あ、咲ちゃんお腹すいてるでしょ。召し上がれー」


……陸くんが作ったの?

形も色も綺麗だし、丁寧にブロッコリーとプチトマトまで添えてある。

ーーけど。


「……変なもの、入ってない?」

「失礼だなぁ、入ってるのは愛情だけなんだけど?」


……もう、突っ込まなくていいか。

お腹も鳴っていることだし、ありがたくいただくことにした。





「ーーごちそうさまでした。……おいしかった」

「でしょー? 料理得意なの、俺」


否定はできない。なにしろ本当においしかったから。

お腹も満たされて一息ついたら、ふと、大事なことを思い出した。


「あの……陸、くん?」

「なになに?」

「……ありがと。オムライスも、昨日助けてくれたのも」


迷惑は迷惑だけど、助かったのも事実だから。

それだけは、ちゃんと伝えたかった。


「ーーはは、咲ちゃんちょろいって。いいの? お礼とか言って」

「え」

「俺に感謝してるってことでしょ? だったら言葉だけじゃ物足りないなぁ」


陸くんがそう言ったのと同時に、私は押し倒された。