新田『学校着いたけど、クラスの人からの質問攻めがヤバイ』

 玉木『分かる。俺は怪我をしてるから、追求がウザい』

 中川『そうか? 有名人みたいで気分がいいぜ?』

 田山『のんきでいいわね。誰が勝手にわたしたちを撮影して投稿するかもしれないのに』

 石井『え、盗撮? でも、有名税と思えば悪くないか。わたしたち、何も悪いことしていないし』

 植本『それでも勝手に撮られるのは嫌ですね。悪用されたくありませんし』

 羽間『そうですね。これからもお互い連絡を取り合って自衛しましょう』

 そんなやりとりをしていると、チャイムが鳴った。

 いつもの退屈な授業が始まるが、この間は必要以上に注目されないので、束の間の休息になりそうだ。

 わたしは机に突っ伏して大きなため息をついた。