確かに『はい』を選択してから何をしても画面は動かない。

 一度電源を落として、再起動しても表示が変わることはなかった。

「じゃあ結局、国道まで歩いて助けを呼ぶしかないね」

「玉木は他の奴とここに残るか? 歩くの辛いだろう?」

「いや、まだデスゲームを企む奴が近くにいるかもしれない。そんな奴らの息がかかっている建物にいたくない」

「そうよね。じゃあ、全員で出ましょう」

 田山がそう言って玄関を押すと、扉は抵抗なく開いた。

 こんなにすんなり開いたことに開けた田山も驚いていたが、すぐに外に出て周囲を見回した。

「大丈夫、何もないわ」

「よし、行くか」

「わたし、国道まで案内します」

「羽間さん、よろしくお願いします」

 羽間が恐る恐る片手を上げると、玉木に肩を貸した植本が頭を下げて出発するようお願いする。