そこから顔を出してみると、どこかの建物の室内に出ていた。

 ただし、埃や汚れが酷くまるで廃墟のようだ。

 辺りを見回すが、誰もいない。

 そのまま外に出て振り返ると、自分が出てきた場所は地下室らしかった。

 わたしは下を覗き込んで、地下室にいるみんなに向かって声を掛ける。

「何かの建物に出られた! 誰もいないから登ってきて!」

「わかった。近くに何かないか見てくれないか?」