「新田様のクラスメイト様方、おめでとうございます。見事『無知の子』を生存させましたので、賞金一千万円を贈呈します」

 主催者の言葉に割れんばかりの歓声が巻き起こる。

 まるで応援していたスポーツ選手が優勝したかのような喜びようだ。

「マジでいい小遣い稼ぎが出来たわ」

「何買おう! しばらく遊んで暮らせる!」

「そうだ。明良は一億円総取りなんでしょう? 今度わたしたちに何か奢ってよ」

 クラスメイトは皆笑っている。

 その笑みは明らかにわたしを馬鹿にしていて、大金に目が眩んでいる。