日常を返せ!

 すると、ガタイの良い男の方が掴んだ腕を払い退けて、その勢いでわたしの腹部を殴りました。

 突然の暴力に、一瞬呼吸を忘れてしまい掴んだ手を離して地面に崩れ落ちた頃になって、ようやく咳き込めるようになりました。

「犯罪者が馴れ馴れしく掴んでくるんじゃねぇよ」

「そうそう。黙って欲しかったら、それなりの誠意をみせろ」

「せ、いい?」

 腹部の痛みに堪えながら二人に問い掛けると、揃って下品な笑みを浮かべていました。

「今日からアンタは俺たちの奴隷だ。命令は絶対だから、逆らうんじゃねぇぞ」

「そうだ、そうだ。あと俺たちに口止め料を払うんだな」

「そん、な。無理です」

 弱々しく首を横に振ると、ガタイの良い男に頭を踏みつけられました。

「命令は絶対だ。逆らうんじゃねぇ」

「……は、い」

 それからは以前より酷い地獄の始まりでした。