「では、初めまして。俺はこのデスゲームの司会者だ。と言っても、お前たちの中には最初で最後の挨拶になるから、末長いお付き合いにはならないか」

 ハッと小馬鹿にするように仮面の男が言うが、誰も反応しない。

 いや、仮面の男を刺激すると何をされるか分からないから、全員黙視している。

「お前たちには、この空間と隣の部屋を使ってデスゲームをしてもらう。もちろん、お前たちに拒否権はない。逃げたり抵抗しようとすると、どうなるか分かっているだろ?」

 拳銃の安全装置に手を掛ける仮面の男に玉木は拳銃を見つめて荒い息を吐き出し、額からは汗が吹き出している。

 今にも殺されそうな状況に誰もが息を飲んで見守る。

「まだ準備が出来ていないから、デスゲームは明日からとなる。俺が入って来た場所にそれぞれ個室を用意してあるから、次の指示が出るまで大人しくしていろ。あ、ちなみに個室には一室につき一人しか使えないからな。二人が一緒の部屋に入れば、部屋から二度と出られないように作られている」

 本当かどうか分からないけど、ここは素直に従ったほうがいいかな。