そこはまさに地獄絵図だった。

 床は元の色が分からないくらい大量の血で染まり、部屋の中央には羽間たちが折り重なって倒れていた。

 わたしがゆっくりと近付くと、血の臭いがますます強くなり、むせそうになる。

 倒れている羽間たちには生気がなく、誰もが目を見開いて苦悶の表情を浮かべている。

 全員、頭を銃で撃たれているようだった。

「そんな……」

 わたしが羽間たちに釘付けになっていると、後頭部に硬い何かが当たる。

 その正体を察したわたしは、振り返ることも出来ずにただただ震えていた。

「ゲームオーバー」

 仮面の男がそう呟くと、発砲音がし、それと同時にわたしの視界が真っ黒に染まった。